皆さんこんにちは!
札幌の不用品買取・処分専門店 整理の葉です!
今回はリユースコンシェルジュの菅野が担当させていただきます!
ご実家などの整理をされていて【琴】や【三味線】などの和楽器が出てきた場合、皆様はどうされるでしょうか?
リサイクルショップなどに査定を出してみる方の中にはお値段に満足いかないまま売ってしまう場合もあるのでは?と思い、
今回は琴の種類と見分け方についてお話しさせていただきます。
ポイント1:【琴の種類】
まずは琴の種類についてです。
一般的によく目にするのは弦が十三本ある物になるかと思います。
ですが弦の本数には十三弦、十七弦、二十弦、二五弦、三十弦、三十二弦、と多くの種類があります。
上記以外にも、1929年に宮城道雄が考案した80弦もある大型の琴もあります。
ピアノの弦が一般的に88本であることを考えるとその多さが想像できると思います。
ですが残念なことに演奏が難しいことから日の目を浴びることは少なく、太平洋戦争の折消失してしまいました。
※現在では復元された楽器があります
お問い合わせの際は弦の本数を伝えてみると良いかもしれません。
ポイント2:【彫り細工】
琴の良し悪しを決めるのはもちろん音ですが、見た目で判断する方法として
【裏穴から内部の彫り細工を確認】する方法があります。
この彫り細工は音の反響を複雑にさせる為に内部に細かな細工が施され、より細かく複雑な物が高価な物とされています。
①『麻型彫り』
ダイヤモンド彫りとも呼ばれる麻型彫り
彫りの中でも最高級とされ、複雑でより細かな物ほど品質の良い物とされています。
「麻型彫り」とは、日本の伝統的な工芸技術の一つであり、木材や竹などの表面に糸を使って模様を彫り込む技法を指します。この技法は、主に漆器や木工品の装飾に使用されます。
②『子持ち綾杉彫り』
格子状の模様が2重に施されいるのが子持ち綾杉彫り
太い彫りと細い彫りを二重にした複雑で美しいのが特徴で高級品の証と言われています。
「子持ち綾杉彫り」とは、綾杉彫りの一種であり、木材の表面に特定の模様を彫り込む技法です。この技法では、綾杉彫りに特有の斜めの線を用いて模様を作り出しますが、その模様に「子持ち」と呼ばれる小さな円や楕円などの形状が交差点に現れます。これが「子持ち綾杉彫り」の特徴です。
③『綾杉彫り』
格子状の模様が美しい綾杉彫り
『子持ち』には劣りますが、美しい彫りが特徴となっています。
③『すだれ彫り』
縦一直線に彫られているすだれ彫り
一般的な物多くがこちらで、お稽古用に用いられる事が多く見られます。
ポイント3:【くり甲(トメ付け)と並甲(ベタ付け)】
『くり甲』とは甲と裏板に継ぎ目がないのが特徴で
『並甲』は甲と裏板を水平に貼り付けただけの物となります。
『くり甲』が最高級、『並甲』が練習用とされています。
ポイント4:【象牙を使った細工や彫金細工】
口前や竜角と呼ばれる箇所に象牙を使用している物や
彫金細工が施されている物や作家の銘がある物等、こういった点も査定ポイントとなります。
ポイント5:【付属品】
付属品にも多くの種類がありますが、今回は琴爪と琴柱について少しだけお話し致します。
①琴爪
琴爪は、指で弦を弾くための道具であり、指爪の延長として使用されます。
琴爪を使うことで、琴の弦を柔らかく、かつ豊かな音色で演奏することができます。
②琴柱
琴柱とは、胴に立てて元を支えるブリッジのような物で、
琴の弦の張力を調整するために使用され、弦の音程や音色を調整する役割を果たします。
材質にも多くの種類がありますが、象牙やべっ甲の物は高価買取の対象となります。
【ポイントまとめ】
・弦の数
・彫りの種類
・くり甲と並甲
・細工と作家
・付属品
以上5点が査定する上で重要なポイントになります。
このような点がわからず、ずさんな査定をされてしまったり
ポイントがわからず言い値で売却してしまわないよう事前に確認してみるというのも大事な事です。
【豆知識】
・琴(こと/きん)と箏(こと/そう)の違い
今回は琴と統一してご紹介させていただきましたが、少し違いについてお話しさせていただきます。
①箏は、琴柱をたてて音をあわせ、爪をはめて弦を弾きます柱を使い音の高さを調整します。
箏は、日本の伝統的な弦楽器の一つです。日本の雅楽や民族音楽で使用されることがあります。箏は、長い共鳴胴の上に弦が張られ、指や爪を使って演奏されます。音色や演奏方法は、地域や伝統によって異なります。箏の種類には、大正琴や十七絃箏などがあります。箏の素晴らしい音色と美しい外観は、日本の文化や音楽において重要な役割を果たしています。
②琴は、琴柱を使わずに弦を指で押さえて音をつくります。
一般的には、柱がある物が『箏』ない物は『琴』と分類されます。
「琴」という言葉は、いくつかの異なる楽器を指す場合がありますが、通常は中国の古代の弦楽器である「琴(きん)」を指します。琴は、中国の伝統的な音楽や文化において非常に重要な役割を果たしています。
琴は木製の共鳴胴の上に弦が張られており、通常は13本の弦を持っています。演奏者は、指や爪を使って弦を弾き、その美しい音色を奏でます。琴の音色は、古来から詩や詞を伴って演奏されることがあり、中国の文学や芸術と深く結びついています。
また、琴という言葉は、日本の箏(こと)や、中国の他の楽器や箏(きん)の派生形態を指す場合もあります。そのため、文脈によって異なる意味を持ちます。
箏は常用漢字で、『琴』が代用される事がありますが最近では『箏』と『琴』を区別して用いるようになってきました。
【最後に】
琴は長さ180㎝近くある非常に大きな物ですので、買取店に持ち込むのは難儀かもしれません。
整理の葉では出張買取に力を入れております。
出張見積もりは無料で、ご納得いただけない場合はキャンセルも可能ですのでお気軽にお問い合わせください。
最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。
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